2011/3/12

Coming Home  連絡事項

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今日未明、帰宅しました。最初は会社から歩いてましたが・電車・タクシーと乗り継いで約5時間の道中。こんな事態の中、常につながるPHSの威力に本当に感謝でした。

うちはほとんど被害がなく、CD棚は全く無事。耐震用の突っ張り棒のおかげでしょうか。でも突っ張り過ぎで天井の方が壊れました...。

幼少&大学時代を過ごした宮城県の惨状に言葉もありません。いろいろ思いあたる人もいるのですが、まだまだ確認には時間がかかりそうです。

無事だった方々も、二次災害には気をつけてください。

2011/2/20

Taylor Swift @ Budokan 2011.2.16  Live

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Taylor Swistの(商業的コンサートとしては)初来日はちょうど一年前。そのときは世界中でベストセラーになっていたにも関わらずようやく日本発売となった『FEARLESS』のプロモーションも兼ねていたためか、あるいはポップ・カントリーのライヴが極めて珍しかったためか「これで最初で最後じゃないか」という興味本位のオーディエンスが少なからずいたと思う。その後サマソニにも出演し、とうとうこれで一年の間に3回目の来日公演。カントリー以前にポップ・アイドルとしても格段のフットワークの軽さ。時代が変わったのか、単に彼女のマネジメントの特性なのかはわからない。ただ、この一年で日本における彼女の扱いが変わったことだけは確かだろう。

それは九段下の駅を降りた時点でわかる。なにしろ若い女性、というか女の子ばかり。しかも平日コンサートの常として開演時刻を過ぎても人がまだ集まらない、なんてこともなく、19時過ぎには会場外にはほとんど人がいなかったそう。年齢にしても熱心さにしてもこれまでにない場違い感に不安になるけど、まあ仕方がないか。会場内も予想通り女性陣に占領され、アリーナ階のトイレは1つを残してすべて女子用に解放とかかなりの念の入れよう。男性がいないわけではないんだけど(むしろ男性は年齢層高め)、正直同行者が来るまでは居心地悪かったです…。

とはいえ、会場が暗転してファンが持ってるペンライトが一斉に光り(壮観)演奏が始まればそんなことは関係なし。Taylor本人の様子はオフィシャルサイトや、撮影可だったので熱心なファンのサイトを探してチェックしていただくとして、まずは新作の「Sparks Fly」でスタート。バンドメンバーはこれまでと一緒かな。ギター×3、ベース、キーボード、ドラム、そしてフィドルとコーラスが女性。ロックに比べると大所帯に感じるけど、日本のアイドルとかを見慣れている人にとってはフィドルは別としてそう驚く編成ではないのかもしれません。そして、音も良かった。ちょっと小さめなのは年齢層に配慮してたのかも。

続いてはドラムのイントロからファーストシングルの「Mine」。CDのように歌から入るには…ちょっと絶対音感足りないのかも。まあそんなことも許されるのが彼女のキャラクターなのでしょう。この曲はギターを抱えて登場したけど、続く「Back To December」ではピアノの弾き語り。色々見せ場をつくるために練習しているようです。ところでTaylorといえば曲紹介のときに自分の恋愛経験(恋愛論?)を語るのが特徴。これまでの日本公演でも言葉の壁など気にせずに行っていたけど、どうやら通じていないことに気がついたか、今回は「The Story Of Us」の前にちょっとだけMCが入っただけだった。

前半ハイライトは、携帯電話の着信音からナレーションに続いてのロック・ナンバー「Better Than Revenge」。しかしこれってPARAMOREの「Misery Business」そっくりですね。ところでこの曲の最中に突然警備が厳しくなり、通路にロープを張り始める。しかも客席を押さえつけるように。確かにノリの良い曲だけど、今日のオーディアンスはかなりマナーが良いし、誰も通路にはみ出したりしてないし、ちょっとやり過ぎなんじゃ。続いては衣装を替えて、新作のタイトルチューン「Speak Now」。スクリーンの映像といい、女性メンバーを両脇に従えての登場といい、昔のガール・ポップを意識したのでしょうか。すると突然、ステージを降りてアリーナの中へ、さらに通路を歩いて後方に移動。当然オーディエンスは大騒ぎ。さっきからの厳重警備はこのためだったのか。と、するとこっちにも来るのかも。

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後方に移動したTaylor、用意されてた特設ステージでギターを抱え「Fearless」を弾き語り。このサブステージが今日初めての、そして唯一の前作『FEARLESS』からの楽曲披露でした。アリーナ後方・2階席が騒然とする中、3曲目の「You Belong With Me」を歌いながら再びメインステージに戻る、おかげでロープ一本隔てただけの至近距離で目撃することができました。あと、この曲での合唱はこの日一番の盛り上がりだったかもしれません。

その後3度目の衣装替えをした後はスロウ・ナンバーが続き、アルバムと同じく最後は「Long Live」で本編終了。何となく声の調子が落ちてきたような気がしたけど、そのためかアンコールも「Love Story」の1曲だけ。1stからは全く演奏せず、2ndからも4曲だけという極端な新作シフトは、まあ今最も人気のある人ならではのセットでしょう。

約90分の短めのステージ。英語圏ではこれにMCが入ることを考えると2時間近くになるだろうし、ちょっと終盤声が出てなかった気もするのでこれが限界か?この後ファンとのイベントもあったようだし。それでも、華やかでファンが夢中になる演出は、音楽不況などという言葉を吹き飛ばすだけのパワーを感じたもの。しかし正直こんな良い場所で見たことにやや罪悪感を覚えるほどの場違いなイベントでした。次はもっと後ろの席にした方が良いかもしれません。

-Set List
1. Sparks Fly
2. Mine
3. Back To December
4. The Story Of Us
5. Better Than Revenge
6. Speak Now

-Move to sub Stage-
7. Fearless
8. Fifteen
9. You Belong With Me

-Back to main stage
10. Dear John
11. Enchanted
12. Long Live

-Encore-
13. Love Story

2011/1/31

ARIEL PINK'S HAUNTED GRAFFITI @ SHIBUYA O-NEST 2011.1.25  Live

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ANIMAL COLLECTIVEが主催するPAW TRACKSに所属、宅録アーティストとして西海岸では知る人ぞ知る存在となっていたAriel Pink。昨年はメジャー系インディレーベル?4ADからHAUNTED GRAFFITIというバンド名義でアルバム『BEFORE TODAY』をリリース、各種メディアで大絶賛された。個人的にも昨年のベストアルバムと断定できるほど気に入っていたが、持ち前のローファイサウンドをソウルやAORといった本来相容れないスタイル(そもそもローファイとはこれらのカウンターだったはず)に昇華させて独特のアプローチを見せている。それ以前に楽曲の質の高さも特筆もので、そんな彼らが来日とあってはこれは見逃すわけにはいかない。元々4ADのイベントでの来日だったが、単独が決まると知ってあわててチケットを手配した(いや、DEERHUNTERも好きなのでイベントも気になってはいたのですが)。

会場は渋谷のO-NEST。西も東もDUOも行ったことあるけどここは初めて。キャパは100人くらい?アマチュアでもちょっとした人脈あれば満員にできそうな広さで、それでも最初はガラガラでみんな床に座り込んでいた。まあ、いくらPitchforkとかで絶賛されててもチャートに入るような売れ方してないので仕方ないかな。それでも前座のOH SUNSHINE(在日米国人らしき女性ヴォーカルとJack Whiteもどきのギタリストからなるデュオ)が終わった頃にはかなり人も増えてきた。ここで8時。前座長過ぎないか?

そしてセットチェンジが始まる。この手のバンドだったら、通常メンバー自らセッティングを行うことも多いので…と思ったらやっぱり出てきたHAUNTED GRAFFITIの面々。しかし肝心のAriel Pinkがいないぞ。代わりにピンクのタンクトップ+金髪ロン毛+グラサンのDavid Lee Rothみたいなのがうろうろしてる。ま、まさか。

20:15頃に場内が暗転、まるでラジオのようにノイズに混じってDJが「California Dreamin'」や「I'm A Believer」などのオールディーズを紹介する。David風のグラサン男がそれを口パクでモノマネする。そして…演奏が始まる。曲は「Hardcore Pops Are Fun」。やっぱりこいつがAriel Pinkだ。前日もかなり派手な格好をしていたようだけど。今日のインパクトには適わない(どっかに写真載ってないかな)。

演奏は思ったよりずっとタイトで安定感がある。特にセンターに立っているベースがサウンドの要。ギターとキーボードがハーモニーをつけているけど、これもなかなか。肝心のArielの歌唱力がいまいちだけど、まあそれは何となく予想ついてたし。しかし思った以上にタイトがサウンドが、序盤の「Bright Lit Blue Skies」に代表されるように『BEFORE TODAY』のゆるい緻密さとずれている。反面、以前の曲がシンプルなギター・ロックとしての輪郭を強調しているメリットもある。メディアでのインタビューでは、10歳まではメタル・キッズだったと白状しているけど、案外今もそっちの気があるんじゃないか。終盤に演奏したヘヴィなリフがリードする「Butt-House Blondies」なんかはその名残があるし。

アンコールはみんなお目当ての「Round And Round」からスタート。なーなーなーなー。Pitchforkで年間ベスト・シングルに輝いただけに一気に盛り上がる。この曲に限らずアルバム『BEFORE TODAY』は楽曲の質が恐ろしいほど高いことを再確認。続いて披露した「Fright Night (Nevermore)」ももちろんアルバムのハイライト。大ラスはちょっと異色な「Revolution's A Lie」。ダークなニューウェイヴ(=ニューヨーク)風で、どうやらDEERHUNTERのBradford Coxが飛び入りしてたらしく、途中からノイズを強調したシューゲイザーっぽい表現になっていた。

結局、1時間もやんないんじゃないかと思ってたパフォーマンスは前座も含めて2時間半にもおよび(前日ともかなり違ったセットだったよう)、さすがに仕事明けのスタンディングは疲れる。でもアルバムだけではわからなかった芸風を知ることができたし、自分が選んだ昨年のベスト・アルバムは間違いじゃなかったことがわかっただけでも行った価値はありました。

Set List
1. Hardcore Pops Are Fun
2. Credit
3. Thespian City
4. Bright Lit Blue Skies
5. L'estat
6. Getting High In The Morning
7. Driftwood
8. Foilly Foibles
9. Menopause Man
10. Bevery Kills
11. 1 on 1
12. Butt-House Blondies
13. Lil wig

Encore
14. Round And Round
15. Fright Night (Nevermore)
16. Revolution's A Lie

2011/1/15

今年もよろしくお願いします  Album of the Year

最近すっかり更新しなくなりましたが、2010年の年間ベストはこんなところです。

■Best New Release

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1. ARIEL PINK'S HAUNTED GRAFFITI『BEFORE TODAY』
2. BAND OF HORSES『INFINITE ARMS』
3. COURT YARD HOUNDS『COURT YARD HOUNDS』
4. ARCADE FIRE『THE SUBURBS』
5. TAME IMPALA『INNERSPEAKER』
6. THE WALKMEN『LISBON』
7. Joanna Newsom『HAVE ONE ON ME』
8. THE NATIONAL『HIGH VIOLET』
9. DEERHUNTER『HALCYON DIGEST』
10. John Grant『QUEEN OF DENMARK』

■Best Reissue

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1. NINE INCH NAILS『PRETTY HATE MACHINE』
2. PAVEMENT『QUARANTINE THE PAST』
3. LAMPCHOP『NIXON』
4. Bruce Springsteen『DARKNESS ON THE EDGE OF TOWN』
5. QUEENS OF THE STONE AGE『R』
6. BALANCE『BALANCE』
7. THE ROLLING STONES『EXILE ON MAIN ST.』
8. SUEDE『BEST OF』
9. Paul McCartney & WINGS『BAND ON THE RUN』
10. R.E.M.『FABLES OF THE RECONSTRUCTION』

■Best Live Performance

1. PAVEMENT
2. WILCO
3. Nas (SUMMER SONIC)
4. AC/DC
5. Jay-Z (SUMMER SONIC)

2010/12/4

ひとくちレビュー  Topics

iPodさっそく壊れました→即新品交換。最近はこのコーナーしか書いてませんが(しかも順番脈絡ないし)ご容赦を。

Kanye West『MY BEAUTIFUL TWISTED DARK FANTASY』★★★★☆
Pitchforkで満点がつくなどメディアの追い風を受けまくる5作目。長年ロックを聴いてた人にはとくに目新しくもないアプローチですが、これをHip Hopとして構成し1位にしてしまうことは確かに新しいのでしょう。今後しばらくは業界のベンチマークとして君臨する可能性あり。個人的にはそこまで好きではありませんが。

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Nicki Minaj『PINK FRIDAY』★★★☆☆
期待が高過ぎたかなあ、売らなきゃならないのはわかるけど。ポップなアプローチを削り、トラックを選んで構成すればKanyeに負けない存在になった可能性あり。というか「Check It Out」なんて要らないんですが。

Cee Lo Green『THE LADY KILLER』★★☆☆☆
GNARLS BARKLEYが尻すぼみに終わり久々のソロ名義。シングルのように伝統的にUKで受けるレトロ・ポップ調で固められてますが、正直狙い過ぎ。楽曲のレベルもいまいち。

KINGS OF LEON『COME AROUND SUNDOWN』★★★☆☆
前作と同じじゃん。まあしばらくこれで良いとは思いますが、ネタ切れがバレない程度にしといた方が良いと思います。

SUGARLAND『THE INCREDIBLE MACHINE』★★★★☆
最近はLADY-Aに押されっぱなしの印象がありましたがそれを払拭するパワフルな快作。楽曲もヴォーカルも充実してるし、ZBBといい現在のスタジアム・ロックはカントリーに完全移行してるようです。

Taylor Swift『SPEAK NOW』★★★☆☆
全曲自作という暴挙意欲をみせた3rd。ワンパターンに陥りがちですが今回はアレンジ陣(バンド)が頑張った。楽曲のバリエーションは前作には及ばないものの多彩なサウンドで案外飽きさせません。仲良しだというPARAMOREに影響されたような「Better Than Revenge」が個人的ハイライト。

Shakira『THE SUN COMES OUT』★★★★☆
前作があまりにひどくて今回は買うのやめようかと思いましたが、さすがスペイン語だと表現力が段違い。2ndレベルとは言わないまでも、英語デビュー以降は最高傑作と言って良いのでは。

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COURT YARD HOUNDS『COURT YARD HOUNDS』★★★★★
活動休止中のDIXIE CHICKSからヴォーカルのNatalie Mainesが外れたEmilyとMartieの姉妹デュオ。これが予想外の大傑作で、ブルーグラスに大きくシフトしたサウンドと、初めてヴォーカルをとったEmilyの声がとてもいい感じ。こうなるとCHICKSの将来が心配になってきます。

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THE WALKMEN『LISBON』★★★★☆
USチャートでプチブレイクを果たしたNYの非ポストロック系(なんでこんな表現を…)ギター・バンド。Rod StewartがTHE SMITHSをバックに歌ってるようなソウルフルなヴォーカルとシャープなギター・サウンドが特徴で、まだまだこんなバンドの活躍の余地はあるようです。

NO AGE『EVERYTHING IN BETWEEN』★★★★☆
こちらはLAから。ギター・バンドが盛り返してるのでしょうか。ニュー・ウェイヴというかシューゲイザーというか、ノイジーでトリッキーなギターが彩るダークでポップなメロディが特徴。なんか昔こんなバンドいっぱい聴いた気がするけどまあいいか。

BEST COAST『CRAZY FOR YOU』★★★★☆
こちらも西海岸。明らかにGIRLSに便乗してブレイクした感がありますが、チープなサウンドに乗った女性ヴォーカルのユルさがいかにもインディっぽさを醸し出しています。

JAMIROQUI『ROCK LIGHT DUST STAR』★★★☆☆
UNIVERSAL移籍第一弾。もうトレンドを意識する必要がなくなったのか好きなようにやってます。やっぱりこのバンドは演奏力が売り。しかし今年買ったUKアーティストがこれとKLAXONSだけとは偏り過ぎ。

Pink『GREATEST HITS …SO FAR!』★★★☆☆
予想はできたけど1stから1曲だけしか収録しないのはダメですねえ。あとサントラの曲も入れて欲しかった。新曲はかなりどうでもいいです。

SQUAREPUSHER『SHOBALEADER ONE : D'DEMONSTRATOR』★★☆☆☆
10数年前のドラムンベース全盛期、生ベース+打ち込みという構成で驚かせたと思ったらいつの間にか本当のバンドになってました。が、これなら打ち込みの方がよっぽどライヴ感あったけど…何のためにバンドにしたんだろ。

Rihanna『LOUD』★★★★☆
前作は絶対RELOADED版が出ると思って買い控えてたら、見切ったようで新しいのが出ちゃいました。一転してカラフル&セクシー路線ですが、それがかえって怖さを増幅させてるような。

明日から1週間ほどマレーシアに行ってきます。


2010/10/24

ひとくちレビュー  Topics

ご無沙汰しています。7年振りにiPodを買い、ついでにMacも新調したりといろいろ環境変化がありましたが、音楽はそれなりに聴いてます。

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ZAC BROWN BAND『YOU GET WHAT YOU GIVE』★★★★☆
ついにUS1位。しかもこの週結構リリースラッシュだったのに。前作より音質もスケール感もアップしてすっかりスタジアム・バンドの風格です。グラミー新人賞受賞のグループはすぐ落ち目になるというジンクスを破れるか?

KLAXONS『SURFING THE VOID』★★★☆☆
NMEもPITCHFORKも評価高すぎ。詳細はライヴの記事にて。

THE PUNCH BROTHERS『ANTIFOGMATIC』★★★★☆
もはや伝説となりつつあるNICKEL CREEKのリーダーChris Theleが新たに立ち上げたバンドの2nd。プロデュースは最近こっち側の仕事が多くてネクストT Bone Burnettを狙ってる気配のJohn Brion。

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OF MONTREAL『FALSE PRIEST』★★★★☆
うーん、今度こそブレイクと思ったのに前作並みのチャートアクション。こちらもJohn Brionプロデュースでこれまでよりずっと聴きやすいのですが。せっかくゲストで参加しているJanelle MonaeとSolangeの出番が少ないのが響いたか?

Brandon Flowers『FLAMINGO』★★★☆☆
来日公演を2回連続ドタキャンしたあげく活動休止したTHE KILLERSのヴォーカリスト。彼らを世界レベルのスタジアム・ロックではなくいまだに「Mr. Brightside」でしか評価できない日本のリスナーにはちとキツいか。何となくJOURNEYのSteve Perryがソロデビューしたときを思い出したら、NMEにも似たようなこと書いてました。

Kylie Minogue『APHRODITE』★★★★☆
時代がようやく彼女に追いついた?ここ数作目だっていたR&B的アプローチが影を潜め、純粋培養的なエレクトロ・サウンド。これが(Lady Gaga含め)US勢には出せないんだなあ。

Katy Perry『TEENAGE DREAM』★★☆☆☆
あまり期待してなかったけど『California Gurls』だけでした。これなら前作の方がよかった。

YEASAYER『ODD BLOOD』★★★☆☆
まだまだ出てくるブルックリン発評論家絶賛バンド。これはちょっとXTCに似過ぎてないかい?

Rick Ross『TEFLON DON』★★★★☆
最近のマイアミはFlo RidaやPitbullみたいなポップ・ラップくらいしか元気がないなあと思ってたらこの男がいた!4作連続1位は逃したけど、なかなか華やかな作風です。オラオラストリート感はかなり後退したので評価は分かれるかも。

Nas & Damian Marley『DISTANT RELATIVES』★★☆☆☆
来日するから改めて聴き直してみたけど、ヴォーカルもトラックも冗長過ぎ。なんか『NASTRADAMS』の頃の悪いイメージを思い出した。ということでライヴはたぶん行きません。

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DEERHUNTER『HALCYON DIGEST』★★★★☆
アトランタって90年代はインディの宝庫だったのに今世紀に入ると完全に影が薄くなったなあ。そんな中奮闘している彼らがDOMINOと並び最近インディ・レーベルの2トップと化している4ADに移籍した第一弾。ダークなアコースティック・サウンドが特徴で、今回はタイトなバンドっぽさが前面に。ポップな曲もあって下半期お勧めの1枚。

そろそろ年末に向けたリリースラッシュですね。今年はベストアルバム選べるのだろうか...。

2010/9/15

KLAXONS @ SHIBUYA CLUB QUATTRO 2010.9.8  Live

NMEでは2007年のベストアルバム&シングルを獲得するなど華々しいデビューを飾ったKLAXONS。しかしその後はプロデューサーに恵まれずアルバム制作が停滞し、土壇場で決まったのが全く畑違いともいえるRoss Robinson。彼が手がけたKORNやSLIPKNOTのようにベースはバキバキ、ドラムはシャンシャンと響く異質なサウンドにリスナーは戸惑うばかり。おかげでセールス的には惨敗だったけどなぜかNMEやPITCHFORKでは比較的高評価、さてライヴは一体どういうことに。

ということでバンドの格から考えると随分小さいクアトロ(かつてはOASISやCREEDもここでやってたけど)にてお披露目ライヴが決定した。チケットはアルバム出る前にすでにソールドアウト、会場はこの手のバンドにしては男性が多め。前座はaMとかいうバンドで、後でスーパーカーの元メンバーと知ったけど、生ドラムともう一人パソコン開いたりギター弾いたりする人の二人組。人力ドラムンベースって今逆に新しいんだろか?

本編のステージは8時頃スタート。今回からツアーメンバーだったドラムのStephanが正式にか入試4人編成に、というか普通のバンドスタイルに。早速新作から「Flashover」でスタートしたけど、演奏自体もずっとロック色が強くなっていた。とはいってもアルバムのようなヘヴィ・ロック指向ではなく(当たり前)適度にタイトなもの。どうも今回からメンバーのパワーバランスが変わっているようで、ベースの巨人Jamieの出番が多い。反面、キーボードのJamesが後退している気がするし、ギターのSimonはなんだかあまり存在感がない。Jamesがリードをとる「Golden Skans」はさすがの盛り上がりだったけど、演奏がシンプルになった分オリジナルの過剰さが薄れてしまったのをリスナーはどう感じてたのかな。

それにしてもみんな1週間前に出たばかりの新作をよく覚えてる。ノリも妙にオイオイ系で客層が変化してるのか。Ross Robinson効果(そんなわけないか)?セットリストにあるように新作からの比率が高かったけど、終始盛り上がりっぱなしの75分。それでも本編ラストのお約束「It's Not Over Yet」と、大ラスの「Atlantis To Interzone」はやはり神。新作がこんなに売れなかったんだったら、ボツになったダンス・アルバムをリリース強行した方がよかったんじゃないかと思うくらいだけど(実際リリースするらしい)、まあこの日の盛り上がりを見る限り、ライヴ・バンドとしては成長したということでしょうか。

Setlist
01. Flashover
02. As Above, So Below
03. The Same Space
04. Gravity's Rainbow
05. Venusia
06. Golden Skans
07. Twin Flames
08. Magick
10. Valley Of The Calm Trees
11. Echoes
12. Future Memories
13. It's Not Over Yet

Encore
14. Surfing The Void
15. Atlantis To Interzone

2010/9/5

SUMMER SONIC 2010.8.8 Pt.2  Live

メッセで時間をつぶしていたらいつの間にかA TRIBE CALLED QUESTの時間になっていて、スタジアムに着いたら最後の1曲。せっかくTシャツ買ったのに、まあいいか。次は春の来日が最初で最後と思われてたけど意外とフットワーク軽かったTaylor Swift。カントリーどころか普通のアイドルとしてもこのインターバルは異例。あんまり夏フェスっぽくない人選だけどその分とっつきやすいのか観客も幅広い層が集まっていたよう。

で、パフォーマンスですが前回とほぼ同じなので省略。いや、良かったけどホントに書くことないもので。曲数削った中で1stからの曲を結構残してくれたのが意外だったかな。この分だと新作を携えてのツアーもありそうですね。

Set List
01. You Belong With Me
02. Our Song
03. Teardrops On My Guitar
04. Fearless
05. Forever And Always
06. Fifteen
07. Today Was A Fairlytale
08. Should've Say No
09. Love Story
10.Picture To Burn

そしてついにヘッドライナーのStevie Wonder。観客の入れ替わりはあまりないようで、何となく今年のラインナップはハードルが低いというか非ロック系リスナーが参加しやすい構成になってたのかも。しかしいくら誰でも知っているヒット曲が多いからといってStevie Wonderが単なるヒットメーカーなわけがなく、(前にも書いた気がするけど)70年代最もクリエイティヴだったアーティストだけに期待は高まります。

最近のフェスとしては珍しく予定時間過ぎても音沙汰なし。15分くらい経ったところで場内暗転してハーモニカが響く。そしてStevie登場、そのまま曲は「My Eyes Don't Cry」へ。この曲含めて『CHARACTERS』から2曲も取り上げてたけど、結構忘れられてた作品なのに再評価されてるのだろうか。

その後は予想通り70年代中心のヒット曲連打。序盤にバラードのメドレーであんまり演奏しない「Ribbon In The Sky」「Stay Gold」「Lately」をやったのは嬉しいサプライズ。その後「新曲を歌うよ、ちょっとHip Hopっぽいんだ」と一瞬観客を引かせておいて歌いだすのは「Empire State Of My Mind」。一緒に歌わせようとしたけど、この日の観客には厳しかったか。すかさず曲は「Higher Ground」、何かAlicia Keysのトリビュートみたいになってきたぞ。

この曲や中盤の「Living For The City」は、当時それほど大きなヒットじゃなかった(つまり1位じゃないということ)にも関わらず、今では最も知られている曲となっているのが面白いですね。「Higher...」についてはRED HOT CHLLI PEPPERSやLenny Kravitz、Alicia Keysがカバーしたのが大きいとして、「Living...」についてはそのメッセージ性がいまだ普遍性を持つからなのでしょう。ステージにはこの曲が書かれた時代を思わせる蒸気船に乗って出稼ぎに行く人々だけでなく、アジアでおそらく先進国の下請け仕事をしている人々も映し出されていました。Stevieが訴えていた様々な差別というのは決して解決したわけではなく、むしろ地球規模では拡大しつつあります。本当はこの曲が陳腐化してしまうような世の中であるべきなのでしょうが、実際には時代とともにこの曲の価値が上がってきているのが現実です。

後半には予告されてたように息子のMuntazが登場、しかし立ち振る舞いから歌までグダグダで、ようやく日本だけで決まったデビューも前途多難なような。なんかポップ・ミュージックの世界で二世ってうまくいかないものですね。Enrique IglesiasとNatalie Coleくらいかな。彼が去ってからの「Sur Duke」の盛り上がりがちょっと寂しかった...。

その後は最後まで突っ走りますが、大所帯のバンドといい、それに負けないハイトーンを維持するStevieといい、トップ・エンターテイナーの実力を見せつけられました。ちょっと短かったけど最後は期待通り「Another Star」で大団円。最近はフェスに行ってもダラダラして帰ってくることが多かったのですが、久しぶりに充実した年となりました。やっぱヘッドライナーって重要だなあ。

01. My Eyes Don't Cry
02. Master Blaster
03. We Can Work It Out
04. If You Really Love Me
05. Ribbon In The Sky - Stay Gold - Lately
06. Empire State Of Mind - Higher Ground
07. Don't You Worry 'Bout A Thing
08. Living For The City
09. Free
10. My Cherie Amour (with Mumtaz Wonder)
11. Sir Duke
12. Signed, Sealed, Delivered (I'm Yours)
13. I Just Called To Say I Love You
14. Superstition
15. Another Star - Happy Birthday

ということで1ヶ月かかってようやくアップできました。すでにKLAXONSのライヴが目前に迫っており、こっちもどうにかしなければ。新作微妙なんですが大丈夫かな。

2010/9/4

SUMMER SONIC 2010.8.8 Pt.1  Live

すっかり書くの忘れてましたが、ようやく2日目の様子です。この日は午後からしか目当てがなかったものの、気温と混雑を考えて午前中に会場入り。初日は立ち寄らなかったメッセをまずは見学。SONICではサカナクションが大人気だったものの、典型的なフェス御用達文系バンドといった感じで特に印象に残らず。食事を済ませて早々にマリンへ向かうことに。スタンドでぼんやりしてたところでおしょうさんと遭遇。まずは何となく場違いなJason Deruloから観戦スタート。

何となく「Whatcha Say」の一発屋的、しかもバラード主体の印象があり果たして盛り上がるのかと心配してましたが、意外にダンス・ナンバー主体。ドラムセットを入れた半分バンド形式でダンサーを従えたパフォーマンスもなかなか。肝心の「Whatcha Say」を序盤で出してしまいましたが、その後も「Flashdance...What A Feeling」使いの「The Sky's The Limit」、後続のヒット「Ridin' Solo」「In My Head」と続けることで飽きさせない構成でした。しかし「Sexyback」のカバーはJustin Tmberlakeが神ではない日本ではいまいち訴求力がなかったかな。

続いては話題にはなっていたものの意外にも日本では初ライヴのOrianthi。MJが選んだ最後のギタリストというより、もはやガール・ロックの最新型として認知されつつあるようで、観客も若い女性中心に盛り上がってたよう。VAN HALEN「Jump」をバックに登場した彼女は思ってたよりずっと可愛い系で、選曲もポップ指向に組み替えた『BELIEVE (II)』中心。「According To You」を早々と披露しても、その後のインストナンバー「Highly Strung」(アルバムではSteve Vaiとの共演)や新曲の「Shut Up And Kiss Me」、CREAMの「Sunshine...」、Jimi Hendrixの「Voodoo...」など盛りだくさん。肝心のギターはそれほど凄いとは思えないものの、理屈ではない求心力は感じられるし、そもそもこの路線をずっと続けるとは思えないので貴重なパフォーマンスだったかも。それとも単独決まるかな(それならもう一度観てみたい)。海外では定番のPrinceのカバー「Let's Go Crazy」が聴けなかったのはちょっと残念。

Set List
01. What's It Gonna Be
02. Bad News
03. According To You
04. Suffocated
05. Sunshine Of Your Love
06. Highly Strung
07. Courage
08. Shut Up & Kiss Me
09. Voodoo Chile

今度は再びメッセに移動、もちろんシャトルバスです。そして第二のお目当てTHE DRUMS。ギター・バンド不遇の現在に理想的な形で登場した、ということで何となくFRANZ FERDINANDのデビュー当時のようなモテ方をしていますが、予想通りステージはかなりの人。入場規制寸前だったようですね。メンバー全員こぎれいな感じで、実際のパフォーマンスもかなりアイドル的な要素があり、2曲目の「Best Friend」ではギターの人が楽器を置いてタンバリン片手に踊る。それもかなり派手に。思ったより色物っぽい感じを受けたのが心配だけど、今のところ一番わかりやすいブルックリンということで、日本人受けしそうですね。

Set List
01. It Will All End In Tears
02. Best Friend
03. Submarine
04. Book of Stories
05. Make You Mine
06. Saddest Summer
07. Don't Be A Jerk, Johnny
08. Me And The Moon
09. I Need Fun In My Life
10. Forever And Ever Amen
11. Let's Go Surfing
12. Down By The Water

続いてはこの日一番のお目当てBAND OF HORSES。アメリカーナ系のバンドはなかなか日本でお目にかかれない上に来たとしてもフジロックに取られがち。そんな中彼らは08年に続いて凝りもせず?サマソニを選択。しかもメジャー第一弾の最新作『INFINITE ARMS』がUSチャートTOP10入りという、絶好のタイミングでの来日。しかし先ほどのTHE DRUMSのお客さんはほぼ帰ってしまい会場はガラガラ。大丈夫かと思ってたら何とか開演時には半分くらい埋まっていて一安心、それにしても外国人ばっかりだなあ。

新作中心のセットリストと思いきや、オープニングからデビュー作の「Monsters」。これは意表をつく展開。しかし主観が入っているのは承知だけど、先日のWILCOや昨年のMMJといいこの手のバンドは本当にパフォーマンスに説得力がある。そのMMJとの類似性を指摘されるMMJだけど、Ben Bridwellのヴォーカルは他のアメリカーナ勢に比べてずっと力強く、演奏のスケール感もメジャー指向。ステージ後方のスクリーンにはアルバムカバーを思わせるプラネタリウム的な照明が当たり、雰囲気を盛り上げる。それだけでなくツアーのオフショットも映し出され、やっぱりこの人たちツアーとビールがなければ死んでしまう人種なんだなと再確認。

しかし選曲はほとんどが前作からで、新作からは終盤の3曲だけ。もうちょっと聴きたかった。単独...ないだろうなあ。

Set List
01. Monsters
02. The General Specific
03. Is There A Ghost
04. Islands On The Coast
05. Cigarettes, Wedding Bands
06. No One’s Gonna Love You
07. Compliments
08. Laredo
09. Older
10. The Funeral

(つづく)

2010/8/21

ひとくちレビュー  Topics

サマソニのレポがの合間に、いつもの暇つぶし。最近は久々にHip Hopを多めに聴いてます。めんどくさいのでしばらく画像やリンクはなし。

ARCADE FIRE『THE SUBURBS』★★★★☆
ついにUS1位。今一番悪口を言いにくいインディ・ロックの最高峰。まあそんな構えて聴かなくても良いのですが。いまどきのインディにありがちなちまちました感じがなく、独自のスケール感があるのが強みか。前作よりちょっとドラマチックな要素が復活して、前々作に近くなったかも。

Eminem『RECOVERY』★★★★☆
久々に大ヒット。評論家受けは悪いようですが、今の彼にはこういうスタジアム路線が似合います。彼が「Not Afraid」みたいな曲を書くなんて隔世の間がありますし、享楽的な今のチャートで「Love The Way You Lie」が1位になるなんて世の中捨てたものではありません。似たようなパターンの曲が多いので、曲数絞ればよかったのに。

Drake『THANK ME LATER』★★★★☆
今年のHip HopはB.o.BとDrakeが牽引するのか?子供向けのB.o.Bに比べるとずっとストリート寄りで、昨年出たEPよりも歌ものの比率が低い。ラップも巧いしライムも見事だし、思った以上の出来でした。が、端正すぎるのかあんまり印象に残りません。

Big Boi『SIR LUCUOUS LEFT FOOT...THE SUN OF CHICO DUSTY』★★★★☆
個人的には00年代を棒に振ったと思ってるOUTKASTのBig Boiが満を持してソロデビュー。久々ORGANIZED NOIZEプロデュースの曲がさすがの切れ味。SOUL II SOUL「Back To Life」のフレーズが飛び出す先行シングル「Shutterbug」はScott Storch制作ですがやればできるじゃん。

SLEIGH BELLS『SLEIGH BELLS』★★★☆☆
またまた出てきたブルックリンの実験隊。爆音ドラムにノイズが鳴り響くトラックに女性ヴォーカルが乗るという構図はいかにも評論家受けが良さそう。確かに今聴くならM.I.A.より断然こっちでしょう。

TITAS ANDORONICAS『THE MONITOR』★★★★☆
ニュージャージーの今時珍しい直球系ギター・バンド。THE LIBERTINESなんかを引き合いに出されてますが、実際80年代の英国パンクに近い色合いで、個人的にはTHE ALARMに近いと思ったり。ちょっとライヴ観てみたい。

THE ROOTS『HOW I GOT OVER』★★★☆☆
最近ほとんど聴いてなかったのですが、今回はDIRTY PROJECTORS, MONSTER OF FOLK, Joanna NewsomというUSロック人脈を活用。ますます何でも屋orバック・バンド的な機能になりつつあります。音質の良さと演奏の技術はあっても抑揚のなさは相変わらず。

Mirey Cyrus『CAN'T BE TAMED』★★☆☆☆
大胆なイメージチェンジ、という割には強めのダンス・チューンは前半だけで、後半はいつものポップ・ロック路線。この中途半端さがむしろ失敗要因では。POISONのカバー「Every Rose Has Its Thorn」収録、どうせなら「Talk Dirty To Me」にすればよかったのに(←絶対無理)。

Taio Cruz『ROCKSTARR』★★☆☆☆
UK発、流行のユーロビート系R&B。Ludacris参加の「Break Your Heart」目当てで買いましたが、他の曲はほとんど印象に残りませんでした。



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